お宮参り・産着の基礎知識


お宮参りとは?

お宮参り(おみやまいり)とは、赤ちゃんが無事に生まれ、生後1か月を迎えたことを氏神(うじがみ)様に報告し、赤ちゃんの健やかな成長を願って神社にお参りをする大切な行事です。初宮参り(はつみやまいり)」や、初宮詣(はつみやもうで)とも言います。

お宮参りは本来、生まれた土地の守り神である氏神様、産土神(うぶすながみ)様へお参りし、新しい氏子(うじこ)としてその土地の一員になることを認めてもらい、祝福を受けるための儀式の一つでした。そのため、一般的には赤ちゃんが生まれた地域の氏神様である神社で行いますが、最近では自分の好きな神社で行う方も多いようです。


お宮参り001


氏神様と産土神様の違いは?

氏神(うじがみ)とは、元々は血縁関係にある一族が祀る神でしたが、時代と共にその土地に根付く神を指すようになりました。また、氏神の周辺に住み、その祭礼に参加する人々の事を「氏子(うじこ)」と称するようになり、現在は産土神と区別されなくなりました。

産土神(うぶすながみ)とは、自分が生まれた土地の守護神を指します。その土地で生まれた人を生まれる前から死んだ後まで守護する神で、他の土地へ移住しても一生を通じて守護してくれるとされています。

お宮参りはいつ行く?

お宮参りは昔から生後1か月頃に行うのが一般的です。正式には赤ちゃんが男の子は生後31日、女の子は生後32日とされていますが、お宮参りを行う時期に決まりはありません。1ヶ月健診が終わる頃から百日祝い(お食い初め)を行う頃までを目安に、赤ちゃんとママの体調を最優先に考えながら、お参りに行く日を調整しましょう。

しかし、赤ちゃんが真夏や真冬に生まれた場合は注意が必要です。
生まれたばかりの赤ちゃんは体温調節機能がまだ発達していないので外気温の影響を強く受けやすく、厳しい暑さ、寒さの中での外出は赤ちゃんにとってかなりの負担になります。
そしてそれは産後間もない状態で体力が回復しきっていないママにとっても同じで、厳しい気候の中での外出はかなりの負担がかかると言えます。

「お宮参りはいつまでにしなければならない」という決まりはないので、気候が落ち着いてくる頃に、お宮参りを行うと良いでしょう。
地域によっては「お七夜」や「百日祝い」と合わせて行う場所もあるようなので、事前に確認しておくようにすると安心です。


六曜は気にした方が良い?
お宮参り002

六曜(ろくよう)とは、歴注(れきちゅう)という運勢の様なものの一つで、14世紀の鎌倉時代に中国から伝わったと言われています。六曜にはその名の通り6種類の曜があり、「先勝(せんしょう)→友引(ともびき)→先負(せんぶ)→仏滅(ぶつめつ)→大安(たいあん)→赤口(しゃっこう)」の順番で繰り返されています。
大安が六曜の中で最も吉の日、仏滅が六曜の中で最も凶の日とされていますが、「お宮参りは仏滅を避け、大安の日に行わなければいけない」という事はありません。

最初に記述した通り、六曜とは中国から伝わってきたものなので、日本古来の宗教である神道とは無関係です。お宮参りは神道を信仰する神社で行う儀式なので、仏滅にお宮参りを行っても全く問題ない、ということです。
また、仏滅は本来「物滅」と書くので仏教とも無関係であり、「物が一旦滅び、新たに物事が始まる」とされ、大安よりも物事を始めるには良い日という考え方もある様です。

なので、六曜にとらわれすぎず、参加する方の都合が良い日や天候、ママと赤ちゃんが無理なく行えるタイミングを選んで行うと良いでしょう。
ただ、祖父母の考え方や地域の風習によっては六曜を重んじる場合もありますので、家族で良く話し合って決めることも大切です。

お宮参り当日の流れは?

お宮参り当日の流れに特に決まりはありませんが、赤ちゃんやママの体調を考慮しながら当日の流れを計画していくと良いでしょう。しっかりとスケジュールを組んでおくと当日余裕をもって行動することができます。
ここでは一例として当日の流れを解説していきますので、スケジュールを組む時の参考にしてみて下さい。


お宮参り002

1、受付 

神社に到着したら受付を行い、初穂料(祈祷料)を渡します。神社へは時間に余裕を持って到着し、予約時間の10分前までには受付を済ませておきましょう。
受付をしてからご祈祷まで時間がある場合は、参拝をして待つのもおすすめです。


※参拝 

参拝をする場合、神前に向かう前に境内にある手水舎(てみずや)で手を清め、口をすすぎます。


1、右手で柄杓(ひしゃく)を持って左手を清める。
2、左手で柄杓を持って右手を清める。
3、右手で柄杓を持って口を清める。
(衛生面が気になる場合は、口をすすぐ真似をする)
4、両手で柄杓を持って持ち手部分を清める。


神前で二礼二拍手一礼をします。


1、お賽銭箱にお賽銭を入れる。
2、鈴を鳴らす。
3、二礼する。
4、大きく二回手を叩く。
※お願い事をする場合は、ここで手を叩いた後に心の中で唱えます。
5、最後に再び一礼する。


「二礼二拍手一礼」というお参りの作法は初詣などでも行う作法なので、ぜひ覚えておきましょう。


2、ご祈祷 

お宮参り003

ご祈祷は本殿にて行われるので、名前を呼ばれたら赤ちゃんと一緒に移動し、お祓いを受けて祝詞(のりと)をあげてもらいます。

ご祈祷時間は、一般的には約20〜30分程度です。ご祈祷の流れは神社によって違うので、指示に従って行動しましょう。


3、記念撮影 

お宮参りでの記念撮影の方法は、大きく分けて「スタジオでの撮影」「カメラマンの出張スナップ撮影」「自分たちで撮影」の3つになります。自分たちに合う方法で、一生の記念になる素敵なお写真を残しましょう。


4、食事会 

ご祈祷などが終わった後は、食事の席を設けてお祝いすることが多いです。

レストランなどでお祝いの席を設ける場合は、料理を作ったり後片付けをする手間がないので、負担が少ないというメリットがあります。お店を決める際には、個室があるか、授乳室やおむつ替えスペースがあるかなどもチェックしておきましょう。

自宅でお祝いの席を設ける場合は、仕出し料理やテイクアウトを利用すると便利です。

いずれにしてもお店側に「お宮参りのお祝い」と伝えておくようにしましょう。外食の場合、趣旨をあらかじめ伝えておくと赤ちゃんが同席できる個室を用意してくれたり配慮してくれるお店も多いようです。

食事代に関しては、特に誰が払うという決まりはありませんが、事前に誰が払うか決めておくとスムーズです。

お宮参り当日の注意点
1、赤ちゃんの準備をしておく

赤ちゃんはミルクを吐いて服を汚してしまうことがあるので、出かける直前にベビードレスを着せたり、ベビードレスの上からタオルをかけておくなど工夫をしておきましょう。

また、当日のスケジュールの中に、赤ちゃんの授乳やおむつ替えのタイミングを考えておくことも大切です。授乳室などが無いときのために、授乳ケープやミルクを作るために必要なお湯、哺乳瓶の予備などを事前に準備しておくと安心です。


おむつ

2、赤ちゃんとママの体調を最優先に

p>お宮参りを行う時期は、生後間もない赤ちゃんはまだ長時間の外出に慣れていません。ママも産褥期(さんじょくき)という、産後に身体が妊娠前の状態に戻るまでの期間にあたる頃なので、無理は禁物です。中には夜中の授乳などでまともに寝られていないママもいます。

当日は赤ちゃんとママの体調を最優先にし、スケジュールを詰めすぎないようにしましょう。


3、パパや家族に協力してもらう

お宮参りは生後間もない赤ちゃんとの慣れない外出になります。当日の朝は、ママは赤ちゃんのお世話や準備で大忙しなので、パパや家族に協力してもらいながら早めに準備をすすめていくようにしましょう。

お宮参りを行う規模によって、事前にしておく準備や当日の仕切り方が変わってきます。当日はやることも多い上に、長丁場になる場合は体力的にも負担になってくるので、出来るだけパパに仕切ってもらえるように事前に話し合ってみましょう。


お宮参り002

最近チェックした商品

最近チェックした商品はまだありません。

問い合わせはこちら